どんな人がいる?定時制高校の人間模様
昔からのイメージでは、定時制高校は不良が多く荒れていると言う方が多いかと思います。筆者も再入学の際にはそのようなイメージで、どうやり抜くか何度も考えていました。
では、現在の定時制高校の実態はどうなっているでしょう。実際に入学して思った人間模様を書いていこうと思います。
不良だけではない、定時制の生徒
・年齢がストレートの入学ではない
まず、定時制高校ならではの年齢が、中学卒業からずれている生徒がいることです。これは昔からのイメージ通りで、筆者もそのグループですが今の定時制高校では少数になりつつあります。
また、年齢が少し上の分やはり中学卒業組からは大人びているため、社会的に迷惑な行動する生徒も少ないです。中学卒業組からは頼りにされたり、慕われているイメージでした。
今後も少数ですが、社会人組が生徒の核となり、定時制高校を盛り上げてほしいものです。
・中学での素行が悪かったグループ
クラスを見渡してみると半数くらいは、まだ子供の感覚が抜けず自分の思い通りに行動する生徒がいました。教師への反発、素行不良等様々でしたが、そのような生徒は残念ながら全日制高校にも一定数はいます。
なので、定時制高校がものすごく荒れているわけではなく、生徒数が少ない分目立ってしまいますが、全日制高校にも同等の生徒がいることを理解して、蔑視しないでほしいものです。
高校生という大人に憧れ、子供と大人の境の難しい時期ですので、このような生徒は少なからずいるものなのかなと思います。
・中学生活になじめず、再起を図る生徒
定時制高校に再入学して特にイメージに残ったのが、中学校では不登校だったり勉強についていけず、再起を図る生徒たちでした。このグループは不登校だったのに毎日登校する、勉強を再び頑張るなど、何かしらの目標があり毎日努力していたのです。
また、勉強が苦手でも資格取得に自身から積極的に取り組んでいる生徒もいました。筆者は入学してまだ間もないころ、進路指導室に呼ばれ教師陣にこのグループの補助をお願いされました。今思うと、なかなか変な話ですが…。
ですが、彼らのフォローをしていくと、やはり真剣に取り組んでいたので、このグループと接することはイメージを覆す出来事になりました。
・家庭的事情による選択肢のなかった生徒
家庭の経済的理由や、親の教育方針等の理由は様々ですが、家庭的理由で高校の選択肢がなかった生徒も少数いました。彼らとの接する際に、詳しい事情を聞くことはしませんでしたが、昼も土日もアルバイトに忙しくしている中で、少しでも学ぶ努力をしていました。
定時制高校のイメージは変わらない
筆者も入学前のイメージがそうだったように、やはり昔からのイメージは強いものですし、簡単には払拭できるものではありません。しかし、定時制高校にはよくないイメージの生徒ばかりではないのも現実です。
教師陣もイメージの払拭に力を入れていたので、定時制高校のブランド力が上がることを願っています。