全日制高校時代での過ち

 中学校卒業から一般受験で全日制高校に入学しましたが、残念ながら途中リタイアをしました。要因は様々ありますが、時系列順に書いていくので、同じ環境にあるような人は、読んで何か感じるものがあると幸いです。

 

入学してからリタイアするまで

・高校受験まで

 当時は教員を目指していたので、進学校に進むという目標のもと某有名学習塾に通って、自身のレベルより少し上に受かるように励んでいました。結果は志望校に合格し、さらにやる気を出していました。

 

しかし、今思うとこの自身のレベルより少し上を選ぶという選択肢は、間違えであったと後悔しています。

・部活動との出会い

 入学とほぼ同時に同じ中学校の同級生に誘われ、吹奏楽部に入部しました。当時は新しいことを始めたいという心情から、入部を決めてしまいましたが、この選択もまた今となっては後悔しています。

 

・強豪の部活動により、勉強時間を工面できなくなる

 部活動は地域でも強豪校であったため練習時間も長く、また通学時間も長かったため勉強時間の工面が出来なくなり、徐々に授業についていけなくなりました。そのため、睡眠時間を割いて勉強をしましたが、睡眠不足で授業中に寝てしまう悪循環に入り、結局成績は悪化する一方でした。

 

・結果として入学して半年で落ちこぼれ組に

 これまでの生活で勉強も部活動もダメになり、落ちこぼれ組の判定をされたので、同級生からも浮くようになりました。文武両道を出来ないのに加え、部活の性質上異性との交流が多いのもダメ押しの一因でした。

 

・部活動退部

 多くの教員から部活動をやめた方がいいと言う意見で、その意見を覆そうと逆に燃えていたのです。ですが、この環境下で一年間活動しましたが、試験の度に先輩や顧問から指摘され、嫌気がさしてしまい部活動を退部しました。

 

・状況の悪化

 進級し部活動がないので勉強をするべきでしたが、一年間遊べなかった反動から遊んでしまい、成績は悪化しました。また、部活動を退部したため元部員たちからは、裏切り者の扱いを受け、校内で話す人間はかなり少なくなり、人間関係も悪化しました。

 

・退学

 学年末テストを終えると、大半の科目は赤点で進級も危ぶまれましたが、同時に進学もかなり困難な状況になりました。このことも理由の一つになりますが、結果としては退学という形をとり、リタイアすることを決意しました。

 

全日制での経験

 タイミング良く全日制高校の退学後に、定時制高校の二次募集があったので、フリーターの期間はありませんでした。しかし、当時は結果だけ見たら脱落者や、敗北者の烙印を押されました。もちろん、他人からだけではなく親兄弟からも、もれなく同じ目で見られました。

 

 ですが、結果論になってしまうかもしれませんが、今になって当時の決断を後悔していません。当時はつらいこともありましたが、全日制高校での経験も今の自分を形成している要素になっているからです。

 

 遠回りはしましたが、現在は無事に社会人として働いているから言えることかもしれません。

全日制高校に入学したならこれだけは経験しておくべきこと

 これまでの記事では定時制高校についてのイメージアップや、メリットを書いてきました。自身の経験から確かに定時制高校はおすすめですが、これは自分の人生の再起を目指す人、何か目標がある人に限ります。

 

 なので、普通の生活や思い出作りをしたい人、定時制高校でなくても実現可能な目標を持っている人はぜひ全日制高校に進学してほしいものです。これは、定時制高校は定員数が少ないため、本当に頑張りたい人に枠が確保できるようにという理由からです。

 

 しかし、定員数の理由以外にも全日制高校に入学してほしい理由があります。

 

人生で一度きりの青春に経験するべきこと

・学校行事

 文化祭や体育祭といった行事を主体的に行えるのは、全日制高校の特権になります。無理に人付き合いしなくてもよいという筆者の思考から、こういった行事で和気あいあいとやることおすすめするわけではありません。

 

 ですが、主体的に行える立場にあるということはあくまでも傍観者ではなくなるので、その場の雰囲気や空気感を感じることが出来ます。こういった行事での浮かれた空気感というのは、今後なかなか経験する機会はありません。

 

 また、修学旅行では自由時間があったり、球技大会では選べる種目が多かったりと、定時制高校ではできない経験も多いです。こういった経験は一度しておくのも悪くないかと思います。

 

・部活動

 学校行事と重なりますが、定時制高校より選べる種目が多いことがメリットになります。また生徒数も多いため、少数精鋭ではなく他の部員と切磋琢磨出来る環境もあります。

 

 全日制高校の部活動であれば、大会自体も大きいものになるので、成果を出すという経験やプレッシャーと戦う経験も出来ます。こうしたことから、定時制高校ではできない部活動での経験が出来るのが、大きなメリットになります。

 

・恋愛

 生徒数の少ない定時制高校では、そもそも男女比のバランスが悪かったりします。その点全日制高校になると共学であれば、男女比がほぼ同じになります。確率論になりますが、全日制高校の方が圧倒的に恋愛に発展出来る確率が上がります。

 

 また、制服がない定時制高校では放課後の制服デートの経験や、そもそも放課後が夜遅くなるので放課後デートの経験も出来ない可能性があります。当時は何も思わない経験でしたが、大人になってしまうと体験するのは不可能に近いので、学生のうちに経験することをおすすめします。

 

大人が言う青春時代に戻りたい

 過去の話をすると必ずと言っていいほど、青春時代に戻りたいというのが大人です。人生で一度きりなだけに、後悔をすると後々の取り戻せない時間であるだけに、青春時代に経験するべきことは多いです。

 

 もちろん学生である以上勉強を疎かにしてはいけませんが、メリハリをつけて今しかできない経験をしてほしいものです。ちなみに筆者は全日制高校では勉強もせず、好き勝手やっていたので後悔は勉強面のみです。

定時制高校の行事とは?

 学生の特権である学校行事は、楽しみだという人が多いだろう。全日制高校であれば、中学校とほぼ同じだったのでイメージがしやすいと思います。

 

 では、定時制高校での学校行事はどのようになっているのか。実際の内容をそのまま書いていくので、イメージしてみてください。

 

学校行事は全日制高校とは異なる点が多い

・入学式

 全日制高校の後に行われるので、夜の学校生活が入学式から始まります。内容はさほど変わりませんが、定時制高校は募集人数が少ないため、式自体も少数で寂しいイメージでした。

 

 また、制服もないためフォーマルな恰好や学ランを着ていたりと、服装も様々で統一感もなかったです。

 

・球技大会

 夜に授業を行うため、体育館で行える球技が種目になりますが、基本的にはバレーボールでした。全日制高校同様学年混合で行われ、当日は全生徒との交流の場になります。

 

 全日制高校では種目数も多く、得意なものを選択できるので活躍の場があっていいのですが。

 

・文化祭

 基本的に全日制高校が文化祭を行うので、そこに参加する形になります。定時制高校は校舎を間借りしているようなものなので、模擬店等を出すスペースがないためです。なので、休日の一般公開に参加して楽しむ形になります。

 

 しかし、代替として定時制高校は芸能鑑賞を行い、文化活動とします。映画鑑賞や演劇鑑賞等のアンケートで多数決を取り、行う行事が決まりました。ほとんどが映画鑑賞でしたが、当日は映画館に現地集合、現地解散で映画上映の前後に授業もなかったので、遊んで終わる日でしたね。

 

・体育祭

 全日制高校と一緒に行うことも出来ず、定時制高校のみでは人数が少ないため、一般にイメージされる体育祭を行うことはなかったです。そのため、定時制高校ではボウリング大会を体育祭の代替としていました。

 

 こちらも文化祭同様現地集合、現地解散で映画上映の前後に授業もなかったので、遊んで終わる日です。

 

・修学旅行

 公立高校では各高校でどこに何泊するか統一ではないため、全日制高校とは違う内容でした。全日制高校はスキーでしたが、定時制高校では沖縄で二泊三日と学校行事の中で唯一定時制高校でよかったと思ったものです。

 

 毎月の学費の中から修学旅行の旅費を積み立てしているので、金銭的に家計が厳しかったり、修学旅行に行く気がない生徒は旅費を返還してもらい、当日は自習する生徒もいました。

 

・卒業式

 学生生活の締めくくりである行事になりますが、定時制高校は生徒数が少ないので全生徒が参加になります。また服装も卒業生はスーツと、晴れ姿を親に見せる場になっているのかと思います。

 

定時制高校は学生であれど勉強の場メイン

 行事のほかにも購買部はなかったり、立ち入りできる棟が決まっていたりと制限が多く、基本は勉強の場を提供する目的であることを感じました。

 

 定時制高校はとてもおすすめですが、残念ながら普通の学生生活をしたい人には向いていません。みなと同じ学生生活、思い出づくりをしたいのであれば全日制高校に入学することをおすすめします。

 

 筆者自身はどちらも経験したため、定時制高校のみで終わってしまう生徒は全日制高校の行事を経験できないことがもったいないと思いました。

 

 文化祭の準備から当日の浮かれた雰囲気や、体育祭のクラスでの一体感を感じることも、後々にいい思い出になるかもしれません。

群れる必要はない、自分の道を進め

 新生活の不安の一つに、友人が出来るかがあると思います。新たな環境に知り合いがいたらそんな不安も小さいですが、いないと不安も大きなものです。

 

 高校デビュー、大学デビューして目立つグループで行動すること、社会人デビューで同期会に頻繁に参加して楽しむことは人から見てもリアルが充実してるように見えるかもしれません。

 

 もしその様な行動を心から楽しんでいるのならよいのですが、他人からの見た目に対する満足度を満たすために、自分の時間や行動を制限しているのなら、おすすめは出来ません。

 

 そこで、筆者が思考を変えて群れることへのストレスからの独立を紹介していきます。

 

自分を優先するための思考

・自分の時間が確保できないグループはいらない

 まず、人付き合いは一人ではできないので、必ず相手と自分が存在しますが、相手の欲望で自分の時間を奪われるような人間関係ならいらないという思考です。自分には目的があるが、他人からの要求で時間を使い、目的を達成できなければ本末転倒です。

 

 自分のことを尊重してくれて、時間が合うときだけ一緒に感情を共有してくれなければ、その人とは付き合うことをしないと決めています。

 

・マイナスな発言、否定的な発言が多い人はいらない

 誰の発言に対しても否定的な意見から入る人がいますが、そのような人といると自分の思考もつられがちで、自分もマイナス思考になりがちです。もちろん、自分の芯が強い人にはないかもしれませんが。

 

 マイナス思考になると何かにチャレンジできなくなったり、行動力が落ちたりして良いことがないので、なるべく避けるようにしています。

 

・他人からの見られ方をよくするためだけに付き合わない

 社会において一人で行動する人を寂しいやつだとか、マイナスな意見がよく出ますが、これはみんな同じが良いと言う思考から来るのではないかと思います。集団の中で何か突出している人間がいると、その人は批判されがちですよね。

 

 他人からの目を気にするのは大切ですが、あまりに気にしすぎると自分を失ってしまいます。個性を大切にするために、自分を理解してくれる人とだけ付き合うことは、人間関係において一番大切にしています。

 

 もちろん、他人からのイメージは会社などでは評価にも関係してしまうので、全く気にしないことはできないかもしれませんが。

 

ストレスのない人間関係の構築に目を向ける

  上記のことは筆者にとってのストレスフリーな人間関係への思考で、決して群れるなとは言いません。友人との時間の共有が人生の満足度をあげる人、他人と愚痴を話してストレス発散する人と、人間関係は人それぞれに心地良い状態があります。

 

 もし人間関係で疲れたら、こういう思考もあるのだなくらいの考えで、選択肢の一つにしてもらえれば幸いです。

 

 ちなみに、筆者の思考を他人と話すと一匹狼だと思われかねないので、同じ思考で行動する人は他人には言わないで、心の中にとどめておくことをおすすめします。

高校生でも出来るアルバイトは何があるのか

 以前の記事では、学生のうちにアルバイトを経験することをおすすめしました。実際にどのような業種に就けるか、また各業種にあるメリット、デメリットがわからないと思います。

 

 百聞は一見に如かずといいますが、何も情報がないと人間は行動するまでに時間がかかるので、筆者の経験から言えることを書いておこうと思います。

 

アルバイトの採用される業種は少なくない

・小売業

 高校生のアルバイトをイメージすると、まず初めに接客業が出てくるのではないでしょうか。コンビニだったりスーパーに学校終わりに勤務しているせいかと思いますが、やはり筆者の周りにも接客業を選択する人は多かったです。

 

 珍しかったのは某大手家電量販店の販売員に採用されていた人間もいて、制限がある学生アルバイトではありますが、面接はなんでもチャレンジしてみる価値があるなと考えが変わったこともありました。

 

 メリットとしては、やはり人と接する仕事なので人に対する対応力が身に付きます。営業スマイルなんかは接客業で習得したので、今の社会人生活においても重宝しています。コンビニアルバイトなどでレジ打ちをすると、お金の扱いに強くなるかもしれませんね。

 

 デメリットはクレーム対応や、変な客に絡まれると精神的にきついところです。また、接客業はお客様の波があるので、暇な時期はシフトに入れないこともあり、自由に稼げないこともあるでしょう。

 

・外食業

 接客業の次に多いのが、飲食業のイメージではないでしょうか。こちらも休日に外食すると、アルバイトで高校生がいたり、アルバイトの募集に学生さん歓迎なんて書いてある影響かと思います。

 

 こちらも接客業のメリットに似ていますが、プラスして言えることは厨房に入ると料理の知識が身につくことです。将来的に一人暮らしや結婚を考えていると、料理の知識があると便利です。

 

 デメリットも接客業にプラスして、水を扱うことが増えるので手荒れがひどくなったりします。

 

・サービス業

 この業種になると専門性が高く、有資格者の募集かなかったりします。美容院やホテル等に学生アルバイトがいるイメージは、あまりないですよね。そのため、なかなか携わりにくい業種ではないかと思います。

 

 専門性が高い分アルバイトとして携わることで、早くから経験値を積んで資格取得までの最短ルートになりえることがメリットでしょう。

 

 デメリットはその業界を目指していなければ、採用も狭き門でありなかなか仕事に就けないことです。

 

・製造業

 サービス業同様に専門性が少し高くなる業種ですが、求人がないわけではありません。大手企業に関しては不可能かもしれませんが、中小企業や下町工場と言われる小さな工場であれば可能性はなくはないです。

 

 実際に定時制高校からの斡旋もあり、アルバイトからそのまま卒業後に就職した方もいました。筆者も知り合いに紹介してもらい、某大手自動車メーカーのかなり下請けにはなりますが、工場でアルバイトをした経験があります。

 

 こちらも専門性が高いため、機械の扱いが就職前に身についたり、扱っている機械の資格も取得出来たりすることがメリットになります。

 

 製造業は体力を使う仕事も多いため、学校前に体力を消耗してしまうことがデメリットに感じました。

 

その他業種については?

 郵便業なんかになると原付限定免許取得後に採用をされたり、建設業も就けないことはないのかと思います。他の業種についてもトライしてみる価値はあると思いますが、イメージがつかないので今回は書いていません。

 

 アルバイトは仕事して給料をいただくので、社会人としての自覚が必要かと思いますが、自分のキャリアアップのために活用するのもありだと思います。企業側には申し訳ないですが、資格取得が目的や経験値を上げる目的でのアルバイトがおすすめしているわけではありませんが、使えるものは使っておこうという思考です。

定時制高校にも存在する部活動

 学生なら一度は経験するであろう部活動ですが、定時制高校も部活動があるのか気になりますよね。では、部活動の実態について、今日は書いていきたいと思いますので、参考にしていただければ幸いです。

 

定時制高校の部活動と活動内容とは

・どのような部活動があるのか

 定時制高校には部活動のイメージがないかもしれませんが、意外にも少数ですが部活動は存在しています。学校により活動している部活動は様々ですが、運動部、文化部ともにあります。

 

 また、専門科目の定時制高校の部活動には、その科目に沿った活動内容の部活動もあります。筆者は工業科に所属していたので、機械工作部という普通科には無い部活動もありました。

 

 運動部は基本的にイメージするようなサッカー部や、バスケットボール部と言った部活動で、文化部は学習部と言う資格取得を目指し活動する部活動や、機械工作部がありました。

 

 元々定時制高校の生徒数は全日制高校と比べるとかなり少ないため、部活動自体はあっても人数が集まらないとその年の活動自体がないという感じでした。

 

・活動内容

 では、部活動として活動する以上は毎日遊んでるわけにはいかないので、それなりの功績を残さなくてはなりません。運動部では大会があり、そこで結果を残すように練習していきます。

 

 大会としてはメジャースポーツであれば地区の定時制高校、通信制高校のみが出場するような大会があるのですが、全日制高校と混ざって行う大会もあるため、練習量的には劣ってしまいますが、時間を有効活用して練習して大会に望んでいました。

 

 文化部であれば、資格取得を目指して活動する部活動は活動時間で勉強したり、どの資格を取るのか相談したりするそうです。機械工作部は工業系の大会に出場するために制作活動をしたり、機械工作に関する資格取得に取り組んでしました。

 

・活動する部活動の決まり方

 生徒数の限られた定時制高校では、希望者が少ない部活動は休部の扱いで、他の希望者の多い部活動を優先します。これは部費が出ますが、部費も限られているので、その分配を極力分散させないように、また顧問も多くはできないので、顧問の分散も考慮してのことです。

 

 つまり、活動をする部活動は多数決で決まりますので、入学して少し経つとどの部活動を選択するかアンケートを取られて決めます。そこで人数の多い部活動には部費の割り振りも多くなるので、顧問は血眼になって希望者をかき集めるとか集めないとか。

 

・実際に活動する人数は

 希望者ははじめ体験入部をして活動に参加しますが、定時制高校は仕事と学問の両立をしなければならないため、部活動もとなると体力的に厳しく、自然とフェードアウトしていきます。

 

 最終的に残る人数で活動していきますが、残る人数は1割程度なので部活動の存続も苦労する部分が多いです。なので少数精鋭で結果を出せると、その分喜びも大きくなるように思えました。

 

部活動自体はあるがほとんどが帰宅部

 現実問題としても、やはり仕事と学問の両立に加え、部活動の3つの柱を取り組もうと思うと、体力的にも精神的にも辛いところはあります。そのため去る者追わず、自分の芯を持って活動することに専念していました。

 

 二十歳までの残りの短い期間で遊ぶ時間、休む時間、労働時間等の様々な時間のどれを選択するのかは、その人の自由なので後々後悔しない選択をするために、部活動だけに注力しなくてもよいのかなとも思います。

 

 しかし、筆者は部活動で得た経験は今の人生に潤いを与えたものだったのでおすすめします。もちろん全力で取り組める場合のみ限りますが。

どんな人がいる?定時制高校の人間模様

 昔からのイメージでは、定時制高校は不良が多く荒れていると言う方が多いかと思います。筆者も再入学の際にはそのようなイメージで、どうやり抜くか何度も考えていました。

 

では、現在の定時制高校の実態はどうなっているでしょう。実際に入学して思った人間模様を書いていこうと思います。

 

不良だけではない、定時制の生徒

・年齢がストレートの入学ではない

 まず、定時制高校ならではの年齢が、中学卒業からずれている生徒がいることです。これは昔からのイメージ通りで、筆者もそのグループですが今の定時制高校では少数になりつつあります。

 

 また、年齢が少し上の分やはり中学卒業組からは大人びているため、社会的に迷惑な行動する生徒も少ないです。中学卒業組からは頼りにされたり、慕われているイメージでした。

 

 今後も少数ですが、社会人組が生徒の核となり、定時制高校を盛り上げてほしいものです。

 

・中学での素行が悪かったグループ

 クラスを見渡してみると半数くらいは、まだ子供の感覚が抜けず自分の思い通りに行動する生徒がいました。教師への反発、素行不良等様々でしたが、そのような生徒は残念ながら全日制高校にも一定数はいます。

 

 なので、定時制高校がものすごく荒れているわけではなく、生徒数が少ない分目立ってしまいますが、全日制高校にも同等の生徒がいることを理解して、蔑視しないでほしいものです。

 

 高校生という大人に憧れ、子供と大人の境の難しい時期ですので、このような生徒は少なからずいるものなのかなと思います。

 

・中学生活になじめず、再起を図る生徒

 定時制高校に再入学して特にイメージに残ったのが、中学校では不登校だったり勉強についていけず、再起を図る生徒たちでした。このグループは不登校だったのに毎日登校する、勉強を再び頑張るなど、何かしらの目標があり毎日努力していたのです。

 

 また、勉強が苦手でも資格取得に自身から積極的に取り組んでいる生徒もいました。筆者は入学してまだ間もないころ、進路指導室に呼ばれ教師陣にこのグループの補助をお願いされました。今思うと、なかなか変な話ですが…。

 

 ですが、彼らのフォローをしていくと、やはり真剣に取り組んでいたので、このグループと接することはイメージを覆す出来事になりました。

 

・家庭的事情による選択肢のなかった生徒

 家庭の経済的理由や、親の教育方針等の理由は様々ですが、家庭的理由で高校の選択肢がなかった生徒も少数いました。彼らとの接する際に、詳しい事情を聞くことはしませんでしたが、昼も土日もアルバイトに忙しくしている中で、少しでも学ぶ努力をしていました。

 

定時制高校のイメージは変わらない

 筆者も入学前のイメージがそうだったように、やはり昔からのイメージは強いものですし、簡単には払拭できるものではありません。しかし、定時制高校にはよくないイメージの生徒ばかりではないのも現実です。

 

 教師陣もイメージの払拭に力を入れていたので、定時制高校のブランド力が上がることを願っています。